おまかせ京都スタッフの木村です。
今日は菓子についてのお話です。
先日、機会があって、京都の老舗の菓子屋さんの老松の当主の
お話を聞いてきました。
お話を聞いた後、実際に京菓子を作るというプログラムだったのですが
とても面白かったので、その話を少しさせてもらいます。
まず、和菓子と京菓子は違うということをご存知でしょうか。
京都の和菓子は、京菓子として他の菓子と違った形で発展してきました。
まずこのことに驚くでしょう?
京菓子は、茶の湯の影響を少なからず受けています。
今のような菓子が出てきたのは、元禄のころといわれています。
千利休が茶の湯を説いた頃ですね。
それでは、京菓子に特徴的なことというと…
必ず、銘がつきます。
菓子に名前がついていて、菓子としてその銘も味わうのです。
意味わかります?
例えば、「からころも」という銘のお菓子があります。
どちらも「からころも」という銘がついています。
何に見えますか?
そう、カキツバタですね。
なぜ「からころも」なのか。
三十六歌仙のひとり、歌人の在原業平の詠んだ和歌に
「唐衣 きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ」
というのがあります。
「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」
となり、「かきつばた」の五文字をとって詠まれたものです。
唐衣→在原業平→かきつばた
というふうに連想できます。
その役目を、銘が担っているのです。
目で味わうということなのですね。
他にもいろいろ教えていただいたのですが、第1回目はこの辺で…
2回目以降はあるのかなぁ?
追記
老松では、11月7日(土)と8日(日)に秋茶会を開催されます。
十六世紀~十八世紀の京都をよむ という題です。
案内はこちらをクリックしてください。
私たちが考えた菓子が振る舞われます。
銘は「若冲」です。お近くの方は行ってみてください。
とても趣のある場所です。(^.^)
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