京都市右京区にある竹紫苑㈱カワセは、約3分で簡単に着られる本仕立て「都舞手(つぶて)」を考案し普及に努めています。これまで簡単仕立ては様々なものが開発されていますが、この「都舞手」は立体裁断することなく仕立て直すので、いつでも元のきものに戻すことが可能です。着姿も非常に美しく、新たなきものファンを作り出す大きな起爆剤となりそうです。
同社は明治16年創業の染工所で、現在は四代目の川瀬至氏が代表を務めています。川瀬氏は自分の作製したきものを全国に売り歩いたが、なかなか売れないという現実にぶち当たり、「どうしたら売れるのか?」を考えていくうちに「誰でも簡単に着られるきものを作らなくては駄目だ」という結論に至り、この「都舞手」を完成させました。
帯も切らずに仕立てる方法で、きもの同様3ステップで着付けが可能です。お太鼓、銀座結びなど、希望に合わせて仕立てることが出来ます。
旅先でも簡単に着られるので、海外旅行などにも気軽に持参できます。きものは世界中どんなレセプションやパーティーにも通用する民族衣装です。海外でもどんどん着ていただきたいと思い考案されたものです。
また、京都市主催の「みやこユニバーサルデザイン賞」も受賞しています。年齢や国籍、障害の有無に関わらず、簡単にきものを着る喜びを味わうことができると、多方面から好評を得ています。
きものは自分で着ることができてこそ着たいと思うし、新しいきものも欲しくなる。着れない、畳めない、着ていてしんどい、といったきものを着る上でネックになっていた事柄をクリアした仕立てがこの「都舞手」です。
取材当日、実際に「都舞手」のきものを着せていただきました。着付けは非常に簡単です。余計なひもなどはなく、洋服の上から着たとは思えないほど着姿も美しい。きものを着る時にありがちな苦しさや窮屈さは全くありません。難関といわれる帯もあっという間に身に付けられました。これなら気軽にきものを着られる、と実感しました。家にある母のきものを「都舞手」に仕立て直そうかしら」と考えるほどです。
「このままでは、きものは伝統工芸品としては残るが、きもの産業は無くなってしまう。きもの業界で瀕死の状態になっている毛細血管の部分、どんどん仕事が無くなってきている作り手の世界を何とか生き返らせたい。この都舞手を多くの方々に提案することにより、きもの着用人口を増やし、きものの世界を支えていきたい」と川瀬社長は情熱を燃やしています。
今までにない画期的な本仕立て「都舞手」。今後、多くの人がこの「都舞手」で簡単にきものを着る機会が増えていくことに期待します。
他のきものとの違い
よくある質問と答え
どんな仕組みになっているの? | ||
着付けにつきもののおはしょりを、きものを着る方の身長に合わせて仕立てるときに着姿に縫い合わせてあります。同時に着姿がきれいになるように本来着付けで調整する部分をすべて縫い合わせてあります。(裁断は本来のきものと同じ裁断のままです。) 帯も、結び方を忠実に再現して仕立てられています。(本来の帯の仕立てと同様で、帯を切ったり変形させたりしていません...特許取得済) |
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実際にどうやって着るの? | ||
実際に着つけているところをノーカットの動画にしてあります。ご覧になってみてください。こちら→ | ||
着くずれはしないの? | ||
都舞手は仕立てに着姿を覚えこませています。そのため長い時間お召しになっても着崩れすることがありません。トイレなどに行かれても簡単に美しい着姿にもどります。また、着るときに紐を1本しか使っていないため締め付けがなく、苦しくありません。締め付けないので健康にもいいとおっしゃる大学の先生もお出でになるぐらいです。 | ||
見たけどよくわからない...自分が着られるかどうか不安。 | ||
ご安心ください。都舞手仕立ての着方をやさしく説明したガイドブックをお渡しします。ガイドブックの通りに2、3度練習していただければ、3分で着ることをマスターします。万が一、わからない、着られないといった場合は、担当スタッフ(着付け師)がお分かりになるまで丁寧にご相談させていただきます。 | ||
仕立て代以外に費用はかからないの? | ||
都舞手仕立てにすると長じばんを着ないで済みます。その代り都舞手専用の半じばんが必要になります。半じばんはサイズによって6,000円と7,000円があります。また、ご希望によっては裾よけ(ペチコートのようなもの)5,500円も別途ご用意させていただいています。 | ||
大切な着物だけど都舞手仕立てを頼んで傷まないでしょうか? | ||
ご安心ください。都舞手仕立てに関わるスタッフには、一級和裁士、着付け師範、が参加しすべての都舞手仕立てを監修しております。また、とき・は縫いに精通したスタッフもおり、きものの扱いについては任せておける環境です。 | ||
新しく都舞手仕立てのきものがほしいのだけど、新品の都舞手は販売していないのですか? | ||
新品の都舞手もご用意しております。おまかせ京都のサイトに掲載されているものは、帯や草履、半じばん、裾よけなど必要なものすべてが揃って正絹で15万円からご用意できるものです。最初から都舞手になっていますので、余分な仕立て作業がなく、しかも、着物作家独自のルートにて製作していますのでとてもお得になっています。 | ||
新品の都舞手のセット商品の帯締めや草履を別のものに換えたいのだけれど可能ですか? | ||
はい可能です。ご希望のものを言っていただければ組み合わせを変えることができます。また、作家としてのアドバイスが必要でありましたらその旨お知らせください。丁寧にアドバイスさせていただきます。交換するものによってはセット価格が変わってしまうものもありますがある程度希望をお聞きすることはできます。 | ||
お客様がお持ちのお着物を加工する料金
仕立て上がりの都舞手販売
別売りの半襟でコーディネート
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